三十路

今週末、香港へ出張する。

* * *

最近、夜になると、無性にさみしくなる。

司馬遼太郎の「韃靼疾風録」に、
若いときに倭寇に明け暮れ、最後は出島に住むようになった老翁が登場する。

主人公を説教して曰く、
「若いうちは島(今まで自分が居た文化・場所)から出ろ」と述べる下りがあるのだが、
全くその通りだと思う。

但し「島」から出過ぎると、さみしくなる。

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あと1年ちょっとで三十路になるわけだが、
最近、30歳になるということがどういうことなのか、わかってきたような気がする。

仕事は回せるようになってきている。上司・同僚・部下から信頼されている。
私生活は思わしくないが、あまり悩まなくなってきた。
なるようになるのだろうと思う。

勿論、あくまで私にとっての「30歳」だが、
大体そんな感じなんじゃないんだろうか。